呼び出し音が鳴ると必ずビックリしてしまう。はたから見てもはっきり分かるほど、体がビクンと反応する。気を取り直して受話器を取る。喋り始めて言うことが決まっていればいいけれど、そうでないときには何を話していいか困ってしまう。しまいにはいざ切ろうとすると切るタイミングがつかめない。だから今欲しくないもののNo1はもちろん携帯電話だ。
苦手なのは電話だけではない。手紙、メール、掲示板への書き込み、人と話すのもいったん度ツボにはまると自分を見失ってあたふたしてしまう。
と、こんなことを書くとまるでひきこもりの無口君のようだけど、とんでもない。実際はかなりおしゃべりで言いたがりだ。ちょっとでも調子に乗り始めると、これまたやめときゃいいのにというぐらいに喋りまくる。挙げ句の果てには喋り過ぎで自己嫌悪に陥ることになるのに。
ようするに「程良く」ということが出来ないのだ。行き過ぎるか行かなさ過ぎる。コミュニケーション不全。これは疲れるし、あまりイイものではないと自分でも思う。躁鬱病みたいなもので両極だけを行ったり来たりして、安定するということを知らない。
これってちょっと前に読んだ本によると、自己評価が低くてプライドの高い人によく見られる症状だそうな。つまり人格の根本的な部分で決定的な欠如感というか不安があって、それ故に人間関係における安心感を信じることが出来ずに極端な行動にでてしまうんだと。しかしそんなこと知ってもなぁ、なんの解決にもならないよ。他人事としては得した気がしないでもないけどさ、自分にはなんのためにもならない。
喜びすぎるのも、悲しみすぎるのも、根は同じという意味では考え物だけど、喜びが他人との共鳴によって起きた場合には多少は不安を埋める効果もあるだろうから、喜びすぎの方が少しはましだといえるかもしれない。だったら、ドキドキしたりビクビクしつつもこうやって、他人から見える場所で文章書いたり、作品売ったりしてるのが、僕にとってはベストな選択なのかもね。


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