February 2003Archive

2_28.jpg
8枚の絵を逡巡無しに描き、それをまた逡巡無しに張り付け、さらに逡巡無しにいじる。それだけのことをしてみた春の夕べ。昨日関東地方に吹いた風は春一番だったのか。それとも違ったのか。

はーるぅよー
ちーかーきー はるよー

春はいつも容赦ない。
しかたねぇな、と、腰を上げ
膨らんだつぼみに挨拶をし、
肌寒い風にポケットに手を突っ込み
歩いていくのだ
自分で定義した気分で颯爽と

携帯電話を買いました。叩くとビスケットが一つ出てきます。もう一度叩くとウィスキーが出てきます。撫でるとシガレットが出てきて、好きな銘柄を選ぶことが出来ます。画面にはいつも月が出ていてその中に入れば、いつでも月から地球を眺めることが出来ます。なかなかいい気分です。形はホワホワしていてあったかいです。たまにムズがりますが、カワイイので許してやります。ああ、あんなに携帯電話のことを嫌っていたけど、ほんとに偏見なんてものは持つものではないなと、深く反省しました。私のには軟らかい毛が生えていますが、もう少しお金を出せばウロコのヤツもいました。あいつはどんなヤツでしょう。叩くと何が出て来るんでしょう。でもこんなことを言っちゃせっかく家に来た子に悪いですね。しばらくはこの子と一緒に暮らすつもりです。

かしこ

ああ、嘘つきは泥棒の始まりです。大泥棒です。
俺も親指でメールを打つようになるんだろうか?
出来たいことを覚えるのは早い方だと自分では思ってますが、興味のないことは人並み以下です。ビデオの録画もできません。コントローラーを持つとドキドキしてしまいます。といってもケータイは一通りはイジって感じはつかめましたが、問題はそれを俺は使うようになるのかって事です。今考えたのだけど、どうも自分が一定以上に関われないものには興味が持てないようです。パソコンとかカメラとかバイクとかは大丈夫でも電話とかビデオとか洗濯機とかは興味が持てない。受け身になるのが苦手なのかな。壊れたビデオを直そうとしたりするのは好きなんだけどな。

実は今までやってたバイトが終わってしまって、新しいのを始めるのですが、それ用に持ってくれと言われたんです。ほんとは今頃ルの制作に励んでいる予定だったのですが、そんなわけでもう少しバタバタが続きそうな感じです。出稼ぎ無しでルに専念できるようになるためにも、ここらで踏ん張らないといけません。やるときにはやらんとね。

phone.jpg携帯電話ってどんなのですか?ひょっとして移動しながらでも誰とでも話せて、外人と話をすると自動翻訳してくれるってヤツですか?その上4GhzのCPUが搭載されていて、100ギガのハードディスクと切手大の4ギガのメモリーの差込口があって、メールはいくらでも保存が出来て、タブレット式液晶ディスプレイと入力装置ががオプションでつけられて、ケースはマグネシウム合金で出来ているヤツですか?しかもMP3プレイヤーが付属していて専用アプリケーションでデスクトップマシンとデータを同期することが出来て、ハードディスクはデータのバックアップにも使えて、その上600万画素のデジタルカメラがついていて光学ズームが20倍で動画の録画と録音もサポートされているってヤツですか?さらに今なら登録手数料は無料で本体は0円で基本使用料は100円で一分5円と。

ああよかった。ぼくはてっきりいらないショボイ機能ばっかりついていて、それ故に操作が煩雑で、くだらないゴミメールばっかり届いて、基本料も高くて、カッコもダサいようなのを想像していました。

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って、あたりまえですが全部嘘です。
携帯電話持ちたくないんです。なのにケータイを持たないとダメそうなんです。絵は適当に描きましたが、せめてもうちょっと自分に役に立ちそうなものが欲しいです。カタログ見てたらウンザリしてしまいました。電話の出来るPDAってまだ出てないのかなぁ。外国のはいっぱいあるのに。

jamilla.jpgジャミラというのはウルトラマンに出てきた怪獣です。昔は有名な怪獣でしたが、今は知らない人もたくさんいるかもしれません。よくセーターなどを頭に被せてジャミラごっこをしたものです。でもこの絵はぜんぜん似てません。

知ってる人にはつまらないでしょうけど、ちょっとお話を紹介すると、火星(だったと思う)に打ち上げられた宇宙飛行士が水が全くない環境によって苦しんだあげくに変身してしまったのがジャミラです。とにかく地球に帰りたい一心で地球に戻ってくるのですが、そんなことを知らない地球人は化け物が侵略しに来たと思って攻撃しまくるのです。そして最後には可哀想に思ったウルトラマンが火星に帰してあげると。

救いのない話ですねぇ。話の中でジャミラが泥水の中でのたうちまわるシーンがあるのですが、そのシーンがなんとも哀れで(記憶曖昧ですが、たしか水を求めているのに、水を受け付けない体になってしまったんじゃなかったかな)、当時小学生だったサクバは見ていられないぐらいせつない気持ちになりました。世の中にこんな悲しいことがあっていいんだろうかと。しかし年をとった今の自分は思います。どんなに悲しいことだってあるのだと。そしてそれは特別なことではなく、誰にでもあるのだと。そんなわけで私は時々火星でひとりぼっちで生きているジャミラのことを思うのです。きっとジャミラのことですから、無性生殖を可能にするような進化でもして、立派なジャミラ一家でも作っているかもしれません。

namazu.jpg
お絵かき掲示板で描きました。ひょっとして既に見た人もいるかも。だいぶ使い方がわかってきました。しかしアプリケーションを持っていなくても絵が描けるってけっこうスゴイです。なんといってもタダだし、みんな平等。パソコンを持つこと自体は敷居が高いですが。

話は変わるけど、今日雑誌を読んでいたら、たった一つの分子に1024bitの画像を書き込むことに成功した科学者が現れたそうです。たった一つの分子ですよ。まだぜんぜん実用になはならないみたいで、書き込んだ画像はあっというまに消えてしまうそうですが、それが実用化されると2.5インチのディスクの中にエクサバイト(メガ<ギガ<テラ<ペタ<エクサ、だったかな)のデータが保存できるようになるとか。一生分のデータを入れてもあまりそうです。

画面解像度300dpi(新しく出たザウルスは217dpiだそうです。ちなみに普通のモニタは72dpi。1インチに72個の点でデータが表示されている)で筆圧感知機能と傾き検知機能のついたタブレットPCを持って、フォトショップよりも優れたウェブアプリケーションで絵を描き、商品はデータのダウンロードで売り、入金はネット決済、あとはカードがあれば、自分の家も持たずにサイトを運営し、作品を作りながら世界中をぶらぶらし続けるなんてことも可能になるわけです。

それがよいか悪いかは別として(自分に都合のいい変化ばかりが起きるわけではありませんから)、そんな風にしている自分を想像するとちょっと楽しくなってしまいます。

girl3.jpg
気持ちのバランスが取れない。バラバラです。 たぶん気になることがありすぎるんでしょう。落ち着かなくては。

もっと綱渡りが上手になりたい。クールなバランス感覚が欲しい。それが手に入るなら何をしてもいい。

03_2_22-1.jpg「あなたは死ぬのよ」
と俺の描いた女がディスプレイの中で言った。
俺は死ぬのか。今か、今死ぬのか。
こんなマンガみたいな女に死を宣告されるなんて思ってみなかったぜ。今日はまだ酒も飲んでないし、気分だって最低だ。それなのに死んじまうのかい。もしも明日が晴れるなら、一晩寝てさ、もうちょっと気分のいい場所で死ぬわけにはいかないのかよ。

03_2_22-2.jpg女はドンドンでかくなって俺の視界を埋め尽くし、俺を取り込んだ。これが俺か?この落書きが。ひでぇもんだ。それにしても死ぬのがこんなに簡単でお粗末なものだったなんてがっかりだな。これじゃ夢も希望もあったもんじゃない。お釈迦様だってビックリだ。畜生、もうちょっと可愛く描いてやりゃ良かったか。逆恨みしやがって。最近は可愛く描こうとすると描く気が失せるんだよ。

03_2_22-3.jpg俺はディスプレイと一緒にゆっくりと仰向けに倒れ込み、空を眺めた。

なんてデカイ雲だ。

くそっ、体が動かない。ほんとに死んじまったんだ。それなのに雲のヤツ、馬鹿にしたようなスピードで移動していきやがる。

03_2_22-4.jpg俺は死体でいることにウンザリしたので、死体を止めることにした。最初からわかっていたんだ。死体だから動けない、体なんて捨てちまえばいいのさ。しかしここはいったい何処なんだ?そんな問いかけは馬鹿げていることはわかっていたが、まるで俺は此処を生まれる前から知っていて、生まれたあとにもそれを思い出すように何度も出会った場所なのに、生まれて初めてホントに此処にいるような気がしたのだ。此処は知ってる場所だ。それなのに俺はそれを初めて経験しているのだ。

03_2_22-5.jpgそれがわかった瞬間、世界の密度が急激に変化するのがわかった。これからホントに死ぬのだ。ホントのホントに死ぬのだ。

ホントに死ぬのか?俺が?

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