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20040813: 「気狂いピエロ」

10年ぶりぐらいに「気狂いピエロ」を見た。とても好きな映画で、最初に見たときにはこれより先にはいけないだろうなってぐらいに衝撃的だった。

でも、今回は普通に美しい映画だった。そんな風に思えた。幼く、シンプルだった。それはどちらも褒め言葉だけど、それ以上ではなかった。

物語がどこにも行かないということに、いつも苛立ちを感じていた。それは、つまり、どこにも行くことができないからだ。そしてそれは、どこにも行ってはいないからだ。行けないことを表明するのは勇気がいるし、その正直さと願望の強さにおいて美しいと思う。でも、本気でどこにも行けないと思っていたら、その未完の戦いさえも生まれはしない。そして、当たり前ではあるけど、恐ろしいことではあるけど、未完の戦いをもう一度繰り返すことはできないのだ。

どこかに行くことが成功した物語りは、それ自体が表現そのものの構造と矛盾しているのかもしれない。それは正しいかもしれない。かといってやめることも繰り返すこともできない。そのことを忘れた場所からは何も生まれないと思う。

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