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20080813: 石

これは石に見えます。石とは手で持てるぐらいの大きさで、灰色だったり茶色だったり、まだらだったりする、重くて硬くてコロッとしていたりゴツゴツしていたりするものです。よく陽を浴びた石は暖かいし、午前中の石は冷たかったりします。

でもひょっとすると、これは石ではなく私の両親なのかもしれません。私の両親は手で持つにはちょっと大きすぎたはずですが、持てないことはありません。灰色だったり茶色だったり、まだらだったりすることもあります。そうでない時には別の色をしているはずですが思い出せません。よく陽を浴びていれば暖かいでしょうし、午前中は冷たかったはずです。そしてコロッとしていたりゴツゴツしていたりするのです。

石は沢山転がっています。でもそれは私の両親かもしれないので、沢山の石ではなく、一つ一つの石かもしれません。一つ一つの石が沢山あるというのはとても難しいことです。なぜなら一つ一つの石を数えることは出来ないからです。

私はとても困ったので、石から離れます。すると、石の隙間から生えていた草や、沢山の石の終わるところを歩いていた鴨が見えました。一瞬、草や鴨も両親だったかもしれないのですが、そのときには既に、両親は朝産み落とされた鶏の卵だったかもしれず、鶏の卵は友達だったかもしれず、友達はどんぐりだったかもしれず、どんぐりは隣のおばさんだったかもしれず、隣のおばさんは蛙だったかもしれず、蛙は石だったかもしれないので、風が吹いてきました。

風は私を歩かせてくれました。私は石の上を歩きました。そのときにはすっかり石が石になっていて、私の足取りはとても軽くなりました。「石ころコロコロ」と私は言いました。楽しかったので口が勝手に言ったのです。私の声は石の隙間をすごいスピードで駆け抜けていきました。台風の雨みたいに。私は私の声に乗ってどこまでも行きました。自由自在に行きました。私はいつか石の中にさえ入ることが出来るでしょう。すぐに通り過ぎてしまうでしょうけど。

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Comment(2)

先が読めない文章ですね・・・。

読んでいて、狐に包まれたような(C)感じがしました

書いてる本人も先が読めてないで書いてます。
胸の中に見えたまんま。
頭の中じゃないってことに今気が付きました。

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