May 2009Archive

090528-1.jpg090528-2.jpg090528-3.jpg090528-4.jpgGull Craftによる製作中のサドルの試作品が出来上がってきた。真空成型によるフルカーボン製です。通常のカーボン製品だと、プリプレグと言って、最初から樹脂が浸みているカーボンを使って高温の釜で焼いて硬化させるのが一般的な製法なんだけど(こうすることで樹脂の含有量を最小にしてカーボンの特性を引き出すことが出来る)、これは樹脂の浸みていないカーボンを使って、真空ポンプで樹脂を引くやり方で作られています。大きな船の部品などを作るために編み出された最近の製法なんだそうだ。まだ技術が確立されていない部分も多く、当然情報も少ないので、このサドルの作り方も企業秘密(笑)ということで。しかし毎度のことながら、自分の考えた形が使えるものになって出来上がってくるというのは格別な嬉しさがあるな。090528-5.jpg重さは何と68g。世界で5本の指ぐらいに入る軽さだね。ちなみに現在売られている最も軽いサドルが54g(倒産してしまったメーカーのものだと43gなんてのもある)なんだけど、軽量バージョンを作れば同じぐらいの重さにすることも出来るかもしれないとGull代表は言ってた。自転車の世界は過剰すぎるくらいにとにかく軽いことに意味をおく世界なので、最軽量を目指してみるのもいいかもしれない。もちろんこのサドルにおいては乗り心地こそが重要で、軽さは二の次の価値に過ぎないんだけど。090528-6.jpg090528-7.jpgてことで早速50kmぐらい試乗してきた。まだ裏側の構造などが検討段階なので製品版になるにはまだあと何ヶ月か時間が掛かる模様。

一つのものをずっと見ていられるのは、自惚れに浸っていられる時ではなく、想像力を働かせている時だけだ。その対象が昆虫であれ、機械であれ、服であれ、家であれ、景色であれ、人間であれ。

どんなに検証しうる限りの耐久性を持たせた写真も永遠ではない
どんなに堅牢な顔料を使った絵画も永遠ではない
どんなに冗長性を持たせた建築も永遠ではない
どんなに語り継ぐ意思によって支えられた物語も永遠ではない

そして永遠に思われたこの自分の身体も永遠ではない

もしもそれらが永遠だとしたら
どんなにウザイことだろう

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