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20140115: 自分の言葉

自分の言葉をしゃべらない人達、自分の体を使わない人達、自分で発見することを止めた人達がやたらに目に付いて憂鬱この上ない。ニュースのコメントだの、SNSの投稿だののほとんどがそんな人達の発言や行動で埋められている。そしてそんな人達を集めるために、これ見よがしに媚びた記事が次々とアップされている。それどころか、そんな状況にいい気になった選ばれた人達が図に乗りまくっている。でもこんなことを言ったところで、当の本人たちは微塵もそんなことは思っていなくて、自分たちは新しい真実に満たされていて、自分の口を使ってそのことを他人に伝えることが出来る事実に酔いしれている。そしてそんなやり方があるんだと目覚めた人達が次々と後を追っていく。

問題なのは何を言うかではない。何をするかではない。そのようなことを問題にしている限りは、永遠に同じことが繰り返されるのだろうと思う。社会的な正しさだの、歴史的な正しさだの、科学的な正しさだのはどうでもいい。極論を言ってしまえば、そんなことはまったく問題にすべきではない。問題にすべきなのは、それを言う人、その行動をとる人、そのテクノロジーをたどる人々が、自分の中のどの部分からその言葉を導き出し、行動をはじめ、テクノロジーに向き合うかなのだ。

どんなに何度もの繰り返しに耐えるような原理であろうとも、誰が見ても真理だとしか思えないような事柄であろうとも、その原理や真理は、そこに向き合わない人々にとっては外部であり続ける。その原理や真理に触れるために、たくさんの時間を費やし、挫折し、また立ち上がり、何度も何度も挑戦した人だけが、その原理や真理の力を知ることが出来る。それはどれほどの知恵や知識を積み上げても、その時間や工程を短縮することは不可能なのだ。そしてそのような方法論は、少しも特別なものではない。少なくとも誰もが、幼い時には実践していたはずの方法論なのだ。

幼い時にはあったのに、成長とともに失われたものは何かといえば、それは孤独だ。幼さは孤独を隠蔽するすべを知らないが、人は成長とともに孤独を隠蔽するすべを学んでいく。孤独は無くならないが、限定的に忘却することは可能だからだ。しかし、限定的な忘却のための暴力ほど醜いものは無い。その暴力の現場からは、暴力を振るう本人さえも疎外されているからだ。そんなに簡単に解決も答えも見つかるわけが無いではないか。

言葉もテクノロジーだけど、こういう人々はテクノロジーを甘く見すぎている。テクノロジーってものが、歴史的に集積された、いつでもアクセス可能で、自分の労力を軽減してくれる、決して仕返しされることの無い、甘いお菓子の山だとでも思っているのだろう、きっと。しかしテクノロジーは自分から近づかない限りは、決してその分け前を自分に与えてはくれない。少なくとも、私の身体は、テクノロジーの外部であり続ける。それはつまり、共同体の外部ではあっという間に死んでしまうような存在であるということであり、さらに言えば、共同体から必要とされない存在であり続けるということだ。

おそらく今の現状は、この”共同体から必要とされていない多数”という幻想が共有されているのだということは想像に難くない。そしてその前提には、現在の共同体が、共同体として機能していないことの認識が共有されているのだということもわかる。だったら尚更、言葉を選ばないといけない。自分の声で発言しないといけない。自分の身体を開放しないといけない。孤独の隠蔽なしにそれをしないといけない。そうでない言葉や行動は、死にかけた共同体を延命するだけだ。

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http://hg101.proboards.com/thread/10484/search-garage-bad-dream-adventure

Hello, I am not sure if you speak english. But I am going to attempt this anyways.

We are looking for a copy of Garage: Bad Dream Adventure which has been lost and does not exist on the internet.

We wish to have a copy so that we can get an .iso of it and share it with the gaming community as the art is very interesting.

Do you know of any copies that exist that we will be able to put on the internet? It is an extremely rare game and we can not find a single copy of it anywhere.

@ben
英語では上手く言えそうも無いので、日本語で返信します。この返信が翻訳エンジンでどのように翻訳されるかを考えると絶望的な気分になりますが、まあ仕方ありません。

まずこのゲームに対してこれほどの興味を持ってもらえていることに感謝します。とても嬉しいです。このゲームは販売期間が短かったので、私としてはもっと多くのプレイヤーにプレイしてもらいたかったという気持ちをずっと持っていて、それ故に、プライベートエディションの販売をしたりもしたのです。しかしそれも500部というごく少数の販売です。そしてこのゲームには英語版も存在します。しかしそれは一つも販売されていません。販売元の会社がリリース直前に業界から撤退したためです。

ですから、インターネット上にgarageを購入出来る場所はありません。あなた方も知っている通り、日本のオークションに稀に出品される程度であり、現在、それ以外の入手方法はありません。

何度か、このゲームを現在のハードウェア環境でプレイできる形にしようという企画もあったのですが、それは残念なことに現段階では実現していません。その理由の一つはオリジナルのディスクイメージはあるものの、オーサリングツールのオリジナルデータが失われているからです。つまり、これを誰もがプレイできる形に再リリースするためには、ゲームをゼロから作り直さなければならないということです。これはあまりにもハードルが高い。残念な回答で申し訳ない。

しかしなぁ。英語圏の人がこのゲームをプレイしてどんな気持ちになるのかはぜひ知りたいんですけどね。

某所にて動画を見かけることがあり大変興味を持ったのですが
もう完全に入手不可能なのですか、残念です・・・。
動作無保証版でもよいので公開される機会があることを願っています

そうですね。お気持ちは嬉しいですが、さすがに動作無保証版の公開は厳しいです。動作スピードなども当初の想定とはまったく違ったものになってしまっていますし。いずれ何かのチャンスがあるといいんですけどね。

ガラージュの雰囲気がすきで似たようなゲームを探し
Machinarium(マシナリウム)を遊んでみましたが別物で(面白くはありました)

その時ふと、ガラージュがスマートフォンに移植させれるのではないかと
期待して寄らさせていただきました。

オリジナルデータが失われている、とのことで移植の可能性も薄く
非常に残念でなりません。

マシナリウムはかわいいゲームですね。あれはあれでとても楽しいゲームだと思います。
スマートフォンへの移植、出来たらいいんですけどね。スペック的には何の問題も無いと思います。でもどうせ移植するのならと考えると、完全な再現じゃなくてもいいという思いがあるのは否定できないですね。なんかチャンスがあれば、リメイクなんてことが出来るのかもしれませんが。

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