drawing

150417-01.jpg本体の肩の構造の続き。まずPULL-PULL方式になっていなかった横方向への回転をPULL-PULL方式に変更する。なぜそうしていなかったのかと言うと、プーリーの下側から出るケーブルが他の構造物に干渉して上手く取り回すことができなかったから。そこでプーリーを前面に移動してケーブルが干渉しないようにした。ついでに、これもどうしようか迷っていた前後方向の回転もちゃんとPULL-PULL方式で可能なようにアウターストッパーの作り方を考えた。

そしてやっぱり気になる肩甲骨のデザインを元から考え直す。まず鎖骨と肩甲骨の上部を一体化。肩甲骨自体は2分割として、作りやすく、剛性が確保できて、しかも理にかなうデザインに変更した。さらに肩甲骨の上下運動を作るケーブルの取り回しに関しては、首の根元のスペースが思っていたよりもずっと狭かったので、斜め後ろに引っ張るように変更。このデザインは元のデザインに近づいただけでなく、垂直にケーブルを引っ張るタイプよりずっといかしてるんで気に入った。(※これじゃ上手く行かないのに気がついた。とりあえず元に戻すことに:4/22)ただしこの絵の通りにアウターストッパーを作るのはかなり難しいので、たぶん分割式に変更されるだろう。


150417-03.jpg150417-04.jpg変更点をさまざまな角度から検証してみる。まあ矛盾無く作れそうだ。ついでに背骨に関してもデザインを決めてしまおうと思ったが、裏側の見た目がネックになって決めることができなかった。これは時間をおいて再挑戦しよう。

40本のケーブルをいかにして思いのままにコントロールするか?この作品を考え始めたころは、ケーブルを1本1本指で引っ張ることしか思いつかなかったので、ケーブルの数なんて10本が限界だろうと思っていた。しかしその後、コントローラーの形は基本的には本体の構造をトレースすればよいことに気づき、さらに操り人形や人形浄瑠璃のように、手や肘を持って動かせば1本1本を操作しなくても全体の表情が作れるようになるのじゃないかと気づき、それだけでは動かせない頭などは指に割り当てればよいというこで今の大まかな構想が出来上がった。しかしそれでもめいいっぱい欲張っているので一筋縄ではいかないことは確実だ。


150413-07.jpgまずは親指ジョイスティックの検証。親指は眼球の操作と頭の操作に割り当てられる。それぞれ前後と左右に動かすことができて、斜めに動かせばそれらの動作は複合される。動ける範囲は前後が小さく左右が大きいので、眼球であれば前後が上下に、左右は左右に割り当てられる。

人差し指は手を握ったり開いたりする動作。この動作はPULL-PULL方式なのでレバーには指が入る穴が開いている。手の構造はまだ大雑把にしか考えていないけれど、可能であれば1本1本の指が順番に握ったり開いたり出来るといいなと思っている。でもかなりの作り込みが必要とされそうなのであくまでも希望。

中指は手首のスナップ。これは特に説明の必要なし。そして人差し指と中指の掛かるレバーは左右にスイングするようになっている。これが手首を横に振る動作。薬指に割り当ててもいいのかもしれないけれど、薬指では自由に動かすのは難しいと判断した。

グリップの根元は前後左右に回転するようになっていて、それぞれ肘の曲げと回転(手首を返す)の役目をする。これらの動作は本体のレバー比のそれぞれ約4倍と約3倍に設定されていて、例えば肘の曲げであれば本体側では約150度の可動範囲を持っているところが、コントローラー側では40度弱の回転で肘を最大まで曲げることができる。こうすることで操縦者に無理の掛からない可動範囲内で本体を操作することが可能になる。


150413-08.jpg次に肩の操作を考える。複雑で頭が混乱してくるので色つきボールペンが登場。レバー比は肩甲骨の部分を除いて2倍程度にしている。そして本体ではプーリーを多用しているけれど、レバー比が大きいとプーリーも巨大になってしまう。これは作るのも大変だし動きの干渉にも影響するので、なるべく直線運動で構成できるように考えている。

重要なのは、本体にさせたいポーズが、本体側では干渉無く動ける範囲なのに、コントローラー側での干渉や操縦者の身体が追いつかないことによって不可能になってしまうような事態を起こさせないことだ。そしてもう一つ、それぞれの関節の動きの軌跡をなるべく差別化して、グリップを握った状態のまま個別の関節を操作できるようになっていないといけない。例えば肩をすくめるような動作。これは腕を動かさずに肩甲骨だけを上げるわけだけれど、グリップから手を離さずに、グリップを前に押し出すようにすることで動かせるようになっていればベストだということになる。


150413-09.jpg少し形になってきたと思ったところで、本体側で曖昧に考えていた肩の構造がどうにも気になってきて先に進めなくなった。腕の横方向の回転もPULL-PULLにするべきなんじゃないかとか、可動範囲をどの程度まで見込んでいたのかとか、仕方が無いのでまた本体の肩の構造に戻ることに。

150413-01.jpg150413-02.jpgこの作品の制作順序は、フレームから作り始めることになる。フレームが出来ない事には、いくらお気に入りの顔を作ったところでつけることが出来ないし、動作確認もままならない。とにかくフレームが重要なのだ。

前回までのところで、高さの確保と可動ペダルの構想までははっきりしたが、まだ問題は山済みだ。可動ペダルに関しては、前回の段階では駆動シャフトを伸縮させることで対応させるつもりだったけれど、この方式だと、位置を変えるたびにネジを緩めなければならなかったり、角度に制限が出たりするはずなので、これをリンケージで繋いでいく方式に変更した。この方式ならネジを緩める必要もないし、簡単に自由な位置に移動することが可能になる。

次に作品の昇降にラックアンドピニオンを使うのを止めて、動滑車を使ってみることにした。こちらの方式のほうが消耗に強そうだし、壊れるとしてもケーブルが切れるぐらいなのでメンテナンスも楽だろうし、支柱の底に動滑車を取り付けるので、持ち上げる重さは半分で済むことになる。作る面倒は、おそらくラチェット機構を組み込むことになるので手間としてはそれほど変わらないだろうと思う。

しかし斜め向きの絵を描いてみるとなんか違う。一番気になるのはケーブルを避けるために広げたフレームの幅で、構造的にも見た目的にも無駄が多すぎる。そしてずっとほったらかしだったケーブルのコントロールセンター(要は長すぎるアウターケーシングの中継地点だったり、ケーブルアジャスターの集中管理だったりする場所)についても考え始めてみる。


150413-03.jpgまずはフレームの幅を必要とされる最小限のところに絞った形にしてみる。


150413-04.jpg150413-06.jpgそしてケーブルのコントロールセンターを考える。ところがこれを真剣に考え始めたら、どんどん大げさな装置になってしまった。

現状、ケーブルの数は40本の予定になっていて、総延長は100Mを越える予想だ。これらのケーブルアッセンブルするのに、例えばケーブルの初期伸びを取るだけでもかなり面倒な作業になるだろうと思う(自転車などではケーブルの初期伸びを取るのに1本、1本力いっぱい引っ張ったりするのだけど、あれを40回やりたいとはあんまり思わない作業だ)。だったら、40本まとめてテンションを掛けられるような装置にしてしまえばどうかと考えたわけだ。もちろん1本、1本個別の調整は必要になるだろうけれど、これがあれば随分楽になるんじゃないかと。それともう一つ、今回の作品では本体側やコントローラー側で、あまり無理な力でケーブルを引っ張ったりするようなことは避けたいということもある。まあ見た目的にはなかなか面白い形になっているし、どこまで有効に機能してくれるかは作ってみないことにははっきりとは判らないけれど、作ってみたい形になっているという点では合格だ。

このぐらいアイデアが出てくれば、次は原寸で検討してもいいかという所だけれど、その前にまったく手をつけていないコントローラーに付いて考えておかないと。

150321-03.jpg未解決な部分はいろいろあるけれど、本体の構造がだいぶ見えてきたので、全体のイメージも、もう少し明確にしておく。まずはリンケージの構造も確認しつつ駆動部分も含めた基本のフレームを確認。


150321-04.jpg上で描いた基本フレームを元にして全体図をラフスケッチ。


150321-05.jpg操縦者と本体の関係性やメカニズムに矛盾が無いかをチェックしてみる。と、ここで問題が大量に明確化。

  1. 操縦者と本体が近すぎる。絵ではあんまり気にならないけども、目の位置から本体までの距離が40cmぐらいしか取れない。これでは操作している全体を観ることが出来ないだろう。もちろんこれぐらいの距離で観たいこともあるかもしれないけれど、もっと離れて全体を観ながら操作できたほうがいい。ということは可能であるなら、ペダルの位置が可変であればベストだということになる。また、コントローラーと本体の距離も近すぎて干渉する恐れがある。
  2. 以前に、操作は本体の前と後ろと両方から出来るといいと書いたけれども、それはやっぱり構造上の制約が難しすぎて上手く行かないことが判った。その代わりに、本体の高さを変えることで、プライベートな操作と観客を前提にしたパフォーマンスの見え方を両立できることがわかったので、本体の高さを150cmぐらいから200cmぐらいの範囲で可変にすることにした。しかしこれではせいぜい30cmぐらいしか高さを変えることが出来ない。
  3. ペダルは片足だけ乗せられればいいのか?回転の正逆をコントロールしたり、利き脚の違いを考えると両足が乗せられるペダルであるべきなのかもしれない。
  4. ケーブルの取り回しがすっきりしていない。今回ケーブルの本数は増え続ける一方で、ケーブルの処理は非常に重要な設計要素になっている。組み立てを考えても、フリクションロスの低減を考えても、出来る限りケーブルの処理は合理的である必要がある。
  5. 椅子のデザインがなんか違う。この形でも機能は果たしているんだけれど、座面の回転はしないのに真ん中1本支持の構造とか、高さを変えるのにガスダンパーを使うのかとか、座面のデザインと脚のデザインの整合性とか、いろいろ気になる。


150321-06.jpg上記の問題を解決すべく、フレームデザインを考える。

まずは高さの可変幅を稼ぐために、駆動部分のサイズを詰めて基本フレームを最小化。これで50cmぐらいの可変幅を確保。元のデザインのおおらかさは失われたけど、機械としての密度は上がったと思う。そしてペダル位置の可変式構造を採用。さらに高さのサイズ変更はラックアンドピニオンのエレベーター方式で(これ作るの面倒だし、ちょっと自信も無いのだけど、支柱を手で掴んで引っ張り上げるのはスマートじゃないし、気持ちよく高さ変えるならこれしかないんじゃないかと)。


150321-07.jpg操縦席のデザイン。設計要件は、キャスター、背もたれ、座面高さ調整、コントローラーの保持。

デザインは、座面に古いトラクターの座席のようなイメージを持たせて(本体の肋骨に良く合いそう)、構造はカンチレバータイプを基本とし、ラックで座面高さ調節。さらに脚の構造にテンション材も導入してみた。でもこれでちゃんと構造が保たれるのかいまいち自信が無い。いや大丈夫だと思うんだけど。


150321-08.jpgだいぶ全体の構造が明確になってきた。しかし寸法を出すにはまだまだ。

mg150314.jpg肩の構造を考えるには、肩幅などを決めていかないといけないので、まずは原寸大を描き始めつつプロポーションを決めていく。ちなみにこの絵は始めたばかりなので、まだまだいろいろ変わっていくだろう。


150321-01.jpg150321-02.jpg現在の肩幅は約31cm。これに合わせて肩の構造を考えていく。関節は5つ。最初はもっと少なくできるのではないかと甘く考えていたのだけれど、完全に動きを再現しようと思うとどうしてもこの数になってしまう。

  • 肩の上げ下げ(肩甲骨を持ち上げたり下げたり)
  • 肩甲骨の内転と外転(肩甲骨をすぼめたりする動きで、これを実際に肩甲骨で表現できたらとてもかっこいいのだろうけど、メカニズムがあまりにも大げさになってしまうので、擬似的に腕の位置を変えることで表現する)
  • 腕を前と後ろに持ち上げる
  • 腕を横に持ち上げる
  • 肩から腕をひねる

設計上のミソは腕の付け根を斜めにしてある点で、これは実際の人間の腕の付きかたに近い上、スペースも有効に活用できる。また、肩甲骨の上げ下げに関してはアウターストッパーを首の付け根に持ってくるこれまでのスケッチの方式を止めて、滑車を介して下に引っ張るように変更した。これでどんな角度になっても、まっすぐにケーブルを引っ張ることが出来る。

この変更に伴って頭の後ろからケーブルを出すのも廃止。ケーブルは全て腰の辺りから出すようにした。そして従来頭から出していた眼球用のケーブルは背骨の中を通すように変更。ついでに背骨の作り方もそこそこ考えておいた。

今のところの問題点はいくつかのアウターストッパーの処理と肩甲骨の作り方。特に肩甲骨に関しては悩んでいる。絞りでこの形を作るのはたぶん可能だろうけど、軸受け部分の強度が不足するために補強が必要になる。削りでやるには厚みがありすぎて我慢比べになりそう。恐らく最適なやり方は鋳物なんだろう。鋳物は経験無いけどやって出来ないことはなさそうだし挑戦してみるかな。

MG150310-01.jpgMG150310-05.jpgMG150310-02.jpgMG150310-04.jpgMG150310-03.jpg今回の作品は原寸大で作る予定なので、眼球のサイズから全体の寸法を割り出すことにした。これまであんまり原寸のリアリティにはこだわることなく、適当にデフォルメしながら描いていたけど、今度ばかりはそうも行かない。というわけで、まずは顔を決めることにした。

しかし描き始めてみると全然思い通りの顔が描けない。調べてみると眼球のサイズって人類共通で、直径が24mm、瞳が10mmってことなんだけど、どうしても眼球が大きくなってしまう。眼球から描き始めると、今度は顔が小さくなってしまう。自分がいかに現代的な童顔志向に犯されているかを痛感する羽目になった。それでも7回ぐらい書き直して、なんとか納得行く顔になった。書いている最中は電車の中とかでも女性の顔を観察しまくってだいぶ怪しい人になっていたと思う。

顔が出来れば頭の内部構造の寸法が決められるようになる。この作品では設計上かなりやっかいなところが3つあって、一つは頭の内部構造、もう一つは肩の構造、もう一つはコントローラーの構造なんだけど、それぞれ難しさが違う。頭の難しさは少ないスペースの中に全ての動きを合理的に組み込む難しさ。肩の難しさは三次元的な動きをどうやって構成するかの難しさ。コントローラーの難しさは大量のケーブルをどうやってシンプルに操作するかの難しさ。しかし頭は他と違って、全体を見なくても構造が決められる。他は全体との兼ね合いが非常にシビアだから、同時的に考えないと解決できない。

というわけで頭の内部構造を考えてみた。まだちょっと動きの干渉の問題などで曖昧な部分は残されているけど、ほぼ基本構造は決まった。

頭の動きは4つ。まずは眼球(最初は動かさないつもりだったのだけど、眼球の保持フレームはいずれにしても作らなければならないので、動かしても一緒かと思った)。これは4本のケーブルで上下左右に動く。そしてこれを親指一本で操作する予定。ゲームコントローラーのジョイスティックみたいな構造で理論的には可能なはず。上手く行くかどうかはわからんけどね。

あとは首の動き。首を傾げる(横に倒す)。首を左右に振る。首を上下に動かす(頷く)。この3つの動きをするけど、上下に関してはリンケージと連動させるのでケーブルコントロールにはしない。

mg150225-09.jpgmg150225-08.jpgmg150225-07.jpgmg150225-06.jpgmg150225-05.jpgおおまかではあるけれど、全体の構造がだいぶ見えてきたので構想など。

■サイズはライフサイズ。150cmぐらいの身長の足が無い大きさ。それが台に乗っている。

■素材は可能な限り金属。主にアルミと真鍮。少し木材も使うかもしれない。
髪の毛に関しては、皮膚の部分がアルミの磨き出しならば透明アクリル。アルミの上から皮を張るのであればカツラを使う。ここはまだ悩んでいる。

■動力は全て人力。電気は使わない。足踏みを回転運動に変えてリンケージを動かす全体運動と、ケーブルコントロールで動かす腕と頭。これらを自在に組み合わせることができる。

■一人で操作可能。ケーブルの数は20本前後になる予定だが、コントローラーの工夫でどうにかできる見込み。全体的な動きのリアリティを優先したいので、操作できるケーブルの数から逆算して、細かい動きをどこまでやるかを決める。例えば指を一本一本動かすようなことはしない。

■操作は前面と背面、どちらかも可能なようにしたい。おそらくコントローラーを自由に動かせるような構造になる。これは観る人が自分で操作することを楽しむためと、誰かが操作しているのを楽しむのを両立したいから。しかし、これ、アナログなメカニズムだと意外と難しいので、どの程度に実現できるかはまだ未知数。

個々の要素に関しては別でもう少し詳しい記事を書くつもり。これで、もう少し構造が明確になったら、今度は原寸大設計図に取り掛かる。

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