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随分長いこと掛かっていますが、製作中のサドルがやっと使い物になりそうなところまで漕ぎ付けたようです。といっても俺はなんもしていなくて、頑張っていたのはGull Craft代表だけなんですけどね。

試作品からの主な変更点は、真空成型製法の改善、レールとシェルの一体整形化、裏面の支持方法の変更などです。

写真に写っているのは、白いのがケブラーとカーボンのハイブリッドバージョン。赤いのはカーボンレールを採用したキャンディ塗装バージョン。ヌードカーボンのヤツはチタンレールバージョンです。でもケブラーのヤツは扱いが難しいので販売は無しです。素材の特性としてはサドルに物凄く向いた素材なだけに惜しいところですが仕方ありません。実際に販売できるのはカーボンレールとチタンレールのバリエーションに、オプションでカラーリングと言う感じでしょうか。重さはカーボンレールバージョンが75g前後(+-10g程度)、チタンレールバージョンが115g前後というところ。仕上げによっては60gぐらいのものもいけそうなので、軽量モデルを加えるかもしれません。

そして気になるお値段ですが、えっと、物凄く高いです。まだはっきりとはしていませんが、今のところ5万から7万ぐらいの感じで考えています。しかし完全ハンドメイドなんで、作る側からするとこんなもんなんですよ。それにこのサドルの、他の軽量サドルでは得られないソフトな乗り心地にはその価値があると思っています。普段使いでもツーリングでもオールラウンドに対応できるサドルに仕上がっているつもりです。試乗してもらった人達からも、非常に良好な反応が得られているので、それなりの汎用性も確保されていると思っています。最終的な価格は専用サイトでの販売を考えているので、それが出来るまで待ってください。支払いはPayPalで海外通販も対応予定です。

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090528-1.jpg090528-2.jpg090528-3.jpg090528-4.jpgGull Craftによる製作中のサドルの試作品が出来上がってきた。真空成型によるフルカーボン製です。通常のカーボン製品だと、プリプレグと言って、最初から樹脂が浸みているカーボンを使って高温の釜で焼いて硬化させるのが一般的な製法なんだけど(こうすることで樹脂の含有量を最小にしてカーボンの特性を引き出すことが出来る)、これは樹脂の浸みていないカーボンを使って、真空ポンプで樹脂を引くやり方で作られています。大きな船の部品などを作るために編み出された最近の製法なんだそうだ。まだ技術が確立されていない部分も多く、当然情報も少ないので、このサドルの作り方も企業秘密(笑)ということで。しかし毎度のことながら、自分の考えた形が使えるものになって出来上がってくるというのは格別な嬉しさがあるな。090528-5.jpg重さは何と68g。世界で5本の指ぐらいに入る軽さだね。ちなみに現在売られている最も軽いサドルが54g(倒産してしまったメーカーのものだと43gなんてのもある)なんだけど、軽量バージョンを作れば同じぐらいの重さにすることも出来るかもしれないとGull代表は言ってた。自転車の世界は過剰すぎるくらいにとにかく軽いことに意味をおく世界なので、最軽量を目指してみるのもいいかもしれない。もちろんこのサドルにおいては乗り心地こそが重要で、軽さは二の次の価値に過ぎないんだけど。090528-6.jpg090528-7.jpgてことで早速50kmぐらい試乗してきた。まだ裏側の構造などが検討段階なので製品版になるにはまだあと何ヶ月か時間が掛かる模様。

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やっとサドルの原型が完成した。削り始めてから一ヵ月半ぐらい。考え始めてからだと二年半ぐらい。その間に自分で改造したサドルは五個。座ってみた既製品はたぶん30個ぐらい。アホか。

これからこの原型はガルクラフトの手によってさらに面出しをされてから型取りされ製品になる。これはこれでとんでもなく大変な作業だ。製品としての面の完成度、構造を出来る限りシンプルに成立させるための製法、新しい工法への習熟とトライアンドエラー、形にしてみてから判ることとその修正。それでも一ヵ月後ぐらいにはプロトタイプに跨れるだろうか。物凄い楽しみ。ちなみに今までの経過はこちらで見られます。

しかしこのところテンションあがりすぎて異常な状態に陥っていた。睡眠時間5時間ペースになっちゃうし、眼が覚めるとサドルのことしか考えてないし、起きると16時間ぐらいずっと削ってるし、少し形になると10kmぐらい走ってくるし、いくらやっても疲れないし、ドーパミン出まくり状態。こんなのはHideout展以来かもしれない。おかげさまで髭も髪の毛も伸び放題。日記の更新なんて出来ません。メールの返信もウェブのチェックもしてません。唯一細々と更新していたのはTumblrぐらいのもんだw

で、肝心のサドルはというと、何回座面を削り直したかわからないぐらい削り直しをし、100回ぐらいシートポストに付けたり外したりし、2-300kmぐらい試乗し、考えられるあらゆる形を試し、天国と地獄を何回も行き来した結果、とりあえず自分だけは有り得ない乗り心地を体験することが出来た。ガチガチなのにまるで座布団に座っているみたい。誰も信じてくれなさそうだけど。あとはこの乗り心地がどれだけ多くの人に感じてもらえるかだ。前回の形に比べると、お尻の支え方そのものが違うので、汎用性は相当上がっているはずなんだが、こればかりは座ってみてもらわないことには判らないので凄い不安。確かにセッティングはシビアだし、自分でも取り付け角度がたった1度ぐらい変化しただけで、その乗り心地は再現されなかったりもするんだけど、それはどんなサドルでも同じことなので、その人のベストセッティングが出せさえすれば、かなりのイイ線はいけるものになっているんじゃないかと思うんだが。まあ、あとは出来てからのお楽しみだ。とりあえず人間のお尻にはもの凄く詳しくなりました。

090215-01.jpgきのう、友人二人に製作中のサドルのテストライドをしてもらった。最初は渋い顔をされるものの、その場でペーパーで削って変更を入れ、要求を取り入れていくと、すぐに何とか乗れる状態になり、何度かそれを繰り返すことで、そこそこの乗り心地まで持っていけたようだ。どの変更もサドルの基本的な面構造を変えることなく、自分ではシビアじゃなかった部分に対する許容度を広げるような変更で済んだので、このままより多くの人に座らせていけば、かなり汎用性と快適性を両立できる方向に持っていけるんじゃないかと思っている。その後原型は友人に託し、大阪まで旅をさせることに。090215-02.jpg昨日の成果を忘れないように、断面図を加えてメモ。基本的な構造はそのままに、もう一回ぐらい座面を削りなおす必要がありそうだ。

090212-01.jpg自転車のサドルのことしか頭になくて、更新が滞りまくってしまいました。これは4回目の削りが形になってきたところ。かなり骨盤が要求する面の構造が理解できてきて、シンプルでなおかつ荷重が理想的に分散されるラインがわかってきた。嬉しくてひとりでニヤニヤしています。当たり前だけど面白いのは、全くといっていいほど意匠を与えていないのに、ちゃんと美しい形になっていく点。何が当たり前かって、意匠を施してないから美しいんです。でも改めて、そういうものなんだなぁ、と感心してしまう。もちろん自分のケツに限って言えば乗り心地も夢見心地になりつつあります。090212-02.jpg夢中で骨盤の要求を理解しようとしている図。
090212-03.jpg歴代サドル

090206.jpgこの三日間、ずっと自転車のサドルを削っていました。オリジナルサドルです。既に削りは三回目。描いたデザインは数知れず。

一応カーボンかケブラーで商品化予定です。モデリングとデザインは俺。製作販売はガルクラフト。普通の人からすると信じ難いお値段になる予定。ママチャリ何台買えるのよ、みたいな。果たして無事販売に漕ぎ付けることが出来るのか。乞うご期待(ってここを見てる人はほとんど興味なさげだがw)。

製作過程や細かいうんちくは、あとでa bicycle tripにでもアップするかもだけど、とにかく乗り心地優先の軽量サドルです。今売られているどんなサドルよりも乗り心地のいいサドルにしたい。さすがに全ての人にとってというわけには行かないだろうけど、過半数ぐらいの人が超快適になれる位のものは作れそうな気がしているんだが、どうなることやら。

chn11_rpt1833_02_20.jpgせっかくブログ化したので、たまにはブログっぽいことでもやってみようかなと。
BMW GINA Light Visionary Model。BMWから発表されたコンセプトカー。詳細はBMW-webで。動画が見られます。

しかし久々にカーデザインでグッと来た。いや、カーデザインでという言い方は正しくないな。デザイン自体はよくある「カッコイイコンセプトカー」だし。何とこの車、伸縮性のある布張りなのです。しかもその伸縮性を生かしてあらゆるところが可変構造になっている。未来っぽいなぁ。


でも良く考えてみると、外装に布を使うという発想は昔からあるんですよね。自動車に限らず(Velorexとかね)、飛行機でも船でも。建築だってドーム球場を持ち出すまでも無く、皮膜構造の建築は沢山作られているし、そもそもテントなんてものは、建築の原点の一つでさえある。ただ、ここまで有機的な印象を与える使い方をされたことは無かったでしょうね。ドアが開くと出来る皺さえもが爬虫類の皮膚のようでリアルに見えてくる。

こういうのを見てると、どうにもムズムズしてきちゃいます。皮膜可変構造の超軽量建築とかを考えたくなってくる。建築だって乗り物と同じで軽いほうがいいに決まっているんです。基礎だって簡略化できるし、地面への依存が少なければ地震にも強いし、風には空力で対処できるだろうし、改造も組み立ても移動も簡単。アウトドア用のテントじゃ大して耐久性が期待できないけど、50年ぐらいは余裕で使えるような、それでいて折畳み可能で引っ越す時には家ごと引っ越せるような軽量建築がずっと欲しいと思っている。車はあんまり所有したくないけど、そんな家なら所有してもいい。

生物って面白い。つか、生物が面白くないわけがない。それが面白くなくてどこに面白いことがあるんだってくらいだ。だって、食い物だって異性だって他者だって全部生物だ。もちろん無機物だって食い物だったりするし、気象だって他者だったりするわけだけど、生物が生物であるがゆえに実現する経験の宝庫は何物にも代え難い。生物によって学習が可能になり、生物によって生かされ、生物によってあらゆるものが始まる。当たり前すぎてアホらしいかもしれないけど、それは自分が生物だからなんだな、きっと。

2/18(Fri) 6:22
昔、ほんとにもう10年以上前だけど、優れたプロダクト、良く出来た作品、があったら、それは他者の代わりになり得るんじゃないかと本気で考えていた時期があった。この幻想ってのは、物を作っている人間だったら一度は考えたことがあることだろうし、実際それを目指して表現の技術や科学的な技術が進化してきたんだってところは誰も否定できないと思う。その幻想を追い求めた結果がスピードと簡便性と多様性を備えたインターネットだったり、魅力的な外観と使い勝手と悦楽をもたらす自動車だったり、まるで生物のように合理的で美しく、その上からだの疲れを癒してくれる椅子だったり、本物の景色のようでありながらちょっとの嘘をつくことで逆に本物の美しさに気づかせてくれる絵だったりしたわけだ。でも、それらは全て表現物の枠を超えることはない、そう思うようになった。医学でさえただの表現物だ。法律だってただの表現物だ。つまりそれらは他者のようではあっても他者ではなく、せいぜいが鏡なのだと思う。たぶんどこまで行ってもこの問題は付きまとう。どんなに求めても鏡を越えることはないんだと思う。ロボットとかアンドロイドとかクローンとかバーチャルリアリティとか、そういうのの究極を考えてみてもそう言えると思う。で、おそらくその究極まで行った時に分かることがあるんだ。表現物とは鏡の別名であると。そして自我の境界を曖昧にするという冒険が、これまでにもずっとされてきたのに、何時だって誰だってやっているのに、あたかも今始まったかのような新しいこととしてもてはやされるようになる。

椅子を作っていた頃、いろんな人の椅子を(主に本で)見たりもしたのですが、中でもコイツはスゲェやと思った人がいてその人のサイトを発見しました。

ロン・アラッドという人です。でもサイトからはその頃のパワフルな作品は身を潜めていてちょっとガッカリしてしまいました。studio piecesというコーナーを見るとかつての作品を少し見ることが出来ます。まえはOne off UKというスタジオをやっていて、名前からして普通じゃない雰囲気がプンプンしてましたし、作ってる物も5mとか10mとかあるような分厚い鉄板の椅子を作ってたりして、「どうやって使うの、これ?」みたいなアナーキーな感じが良かったんですけどねぇ。サイトで見られるものでステンレスの溶接で作られたヤツとかは当時の作品だと思います。あれでもかなりのインパクトはありますが。エディション20って一体いくらで買えるんでしょうか?ちょっと欲しいです。

でもやっぱり椅子は面白いです。あれは乗り物の一種です。あるいは動物です。家具の中では一番彫刻的に遊べる物です(次が照明器具)。バイクをエンジンの設計から全てやるのはとてもじゃないけど出来ませんが(やってる人もいます。リンクにも貼ってあるブリッテンとか。あれにはホントに頭が下がる)椅子だったらどうにかなります。

話が飛びますが前から言ってることがあって、死ぬまでに本を一冊、映画を一本、家を一軒作りたいと思っていて、本と映画(今のところゲームですが自分の中では大して違いはない)は出来はともかくなんとなく作っているので、あとは家を作れればとりあえず良しって感じです(内装まではやりましたが)。椅子はその中のパーツみたいな感じでもあるのです(ちなみにブリッテンは家も作ってます。バイクに比べるとノーマルですが)。でも家に関しては建築家的に設計して作るようなイメージは全く持っていません。どちらかというと世界的に存在している「困ったおじさん」のように、ごっちゃごちゃの寄せ集めの「何をしたいんだこの人は」みたいなことが出来れば最高です。世界中の困ったおじさんとおばさん達にこの場を借りてエールを送ります。

カウンタックが走ってました。新宿のアルタ前を。
カウンタックというのはイタリアのスポーツカーです。かなりとんでもないカッコをしてます。こういうのをエキゾチックカーといったりします。

好きなんですよ。カウンタック(ひょっとして以外かな?)。自動車免許持ってませんけど。これはこれでかなりヘンナモノだと思います。エキゾチックと言うよりエキセントリックと言った方がいい感じです。ちょうど高校生ぐらいの時にスーパーカーブームというのがあって、騒いでいたのはほとんど小学生でしたが、学校の黒板を私有化してカウンタックだのミウラだの描いていました。自動車好きは小学生の時からでトヨタの2000GTとかに憧れたりもしていました。

でカウンタックなんですが、あれはデザイナーのエゴの固まりのような車です。デザインしたのは当時ベルトーネというカロッツェリア(イタリアでは車のデザイン工房をこう呼ぶらしい)にいた、ガンディーニという人物。
カウンタックの原型となったストラトス・ゼロなどかなり強烈なデザインをたくさんやっています。
この頃に彼が手がけたコンセプトカーはどれも人間を無視したようなデザインが多く、カッコよけりゃなんでもアリだろっていうノリが人並みはずれて強烈に表れています。カウンタックはバック運転できないぐらい後ろの窓が小さかったり、ストラトス・ゼロなどはボンネットから乗り込むようにデザインされているのです。もちろんこれは時代の風潮でもあり、いかに無機的でクールなデザインで「未来」を表現できるかと皆が競っていたわけです。この時代においては「未来」が流行だったんでしょうね。そしてカウンタックは実際に販売に移された「未来」としては最も先鋭的でなおかつ成功した例だというのは間違いありません。

実は僕がid2000(壁紙になっているやつ)というバイクのデザインをやっていたとき、いつも頭の中にあったのはカウンタックでした。あれと同じぐらいのインパクトを持つバイクをデザインしてみたいとただそれだけを考えていました。それが成功しているかどうかはともかく、なぜあそこまでデザインというものに(そしてデザインが作り出す幻想に)自分が(人が)引き寄せられたのか、今でもよくわかりません。かなり知りたいことなんですけど。たぶん性的な問題であったりとか変身願望であるとか心理学的な説明は色々付けられるのでしょうが、僕が知りたいのはもっと体が納得できるような答えなんです。ん?、修行がたりんな。

ところでカウンタックという名前は、どこだかの原住民の言葉で驚きを表す言葉なのだそうです。日本語でいえば「ギョエー」ってところです。
しかし久しぶりに見たカウンタックはなぜか新宿の街によく馴染んで見えて「ギョエー」とは思いませんでした。それがなぜかとても寂しく感じられて、僕はおもむろに煙草に火を点けるのでした。

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